チームケアについて

金曜日の夜は治療院のミーティングです。

今週に起きた特別な出来事の対応について話し合いました。

特別な出来事とは、うちのスタッフが患者さん宅に訪問した時に、患者さんが脳梗塞で意識消失された状態にあったのです。

そのスタッフは、呼びかけに応じず反応のない患者さんをみて、明らかに異常事態が起きているとはわかったものの、どう対応してよいか分からず、私のところに連絡をしてきました。

電話での報告では意識消失されているのか、ただぼんやりされているのか判断できませんでした。
主治医の往診を依頼するのか、救急搬送の連絡をするのか迷いましたが、ケアマネさんとも連絡をとり、脳梗塞の可能性があるかも、ということで主治医の早急な往診を依頼しました。

そして、医師の往診の結果、痛みさえ感じないレベルの意識消失という診断を受け、救急搬送になりました。橋という神経の束が通っている部分に梗塞が起きていたということでした。

うちのスタッフが異変に気付き往診に繋げることができホッとしました。

しかし後から思い返すと、反省点や次に繋げて行かなければいけない大切なことがたくさんあります。

しかし、このスタッフは、その場で一人で判断できなかったことに対する悔しさと、救急搬送できたという安堵の気持ちで、いっぱいになっているように見えました。

経験がないとすぐに分からなくても仕方ありませんし、そのために私たちはチームで仕事をしているのです。また自分の経験を治療院のみんなに伝えることも何より大切な仕事です。

私たちの仕事は、お決まりのマッサージをすればいいという仕事ではありません。多職種連携を含め、チームで仕事をするという気持ちを持つことが、患者さんを適切にサポートする上で、とても大切なことなのです。

このスタッフは、普段から、何事も自分一人で解決し、自分の中で終わらせてしまう傾向にあります。今回のように、多くの連携の上で適切な対応が出来たにもかかわらず、チームのありがたさより、自分がすぐに対応出来なかった未熟さについての言葉しか出て来ませんでした。

それでは、チームケアは出来ません。
自分の力を過信する、言葉は少しきつい表現になりますが傲慢な考えが根底にあるように思います。私たちスタッフは患者さんの命に関わる仕事のチームに入れてもらっているのです。関わらせてくれているチームの人たちへの感謝や信頼、また未熟な自分を受け入れてくれている患者さんへの感謝をもって仕事に当たれば、自分の未熟さに対する嫌悪より、喜びの気持ちが大きくなるのではないかと思います。

昨日の話し合いで、私の怒りが大爆発したのはここだけの秘密です🤫

話し合いは、深夜まで続きました。
疲れて眠いだろうに嫌がらず付き合ってくれたスタッフには、本当に感謝です。

その上に帰り際に、一人のスタッフが、

「院長は、スーパーサイヤ人みたいやな。大変なことが起きる毎に倒れずに、前より強くなる。すごいな」

と言ってくれました。

スーパーサイヤ人とは、ドラゴンボールの主人公一族のことで、自分より強い相手と闘う毎に強くなる、闘うために生まれてきた種族のことです。

優しい言葉が身に染みて本当に幸せな気持ちになりました。
そうです。在宅も治療院も一人では出来ないことをチームだから出来ることがあるのです。

周りに支えてくれる人たちがいるから仕事が出来ていることを忘れず、感謝の気持ちで明日からも頑張ろうと思います。

どうぞよろしくお願い致します。

▼The Rose – Bette Midler (歌詞字幕)English & Japanese Lyrics
スタッフにプレゼントしたいと昨日この歌を聴いていました。ええ歌です。
https://youtu.be/CB4EgdpYlnk

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