スタッフの報告「脳梗塞」

今日のブログはスタッフが書いています。
昨日のブログに書いた(クリックすると記事に飛びます)訪問した患者さんの脳梗塞に遭遇したスタッフがその時のことを書きました。

—————————–(ここからスタッフによる報告)

患者さんのお顔を見て明らかにいつもと様子が違いました。
声かけに反応がなく、目線は合いますがすぐに逸れてしまう。
言葉もない、体の動きもない。
連絡ノートには朝から様子が違うと記載があり、往診センターに連絡していると書いてありましたが、まだ往診はなく、いつ来るかわからない。
呼吸は穏やかだけれどもこのまま往診が来るまでほっといても良いのか、どうしたら良いのか、本当に分かりませんでした。

何かおかしいと思いながらも血中酸素濃度を測ってみました。97%と正常値で、呼吸は穏やかでした。
大丈夫かもしれないけどおかしい、と混乱しました。

往診を待っていいのか、ドキドキしながら、院長に電話をかけました。
「脳梗塞の再発かもしれないけど、どう?」と聞かれました。脳梗塞の再発とは思いつきませんでした。
「救急車を呼んだ方がいい?」とも聞かれましたが自信がなく、返事が出来ません。
「熟睡してるの?」と聞かれました。それは違うことはわかりました。

院長は「往診を急ぐように連絡をする」と言って電話が切れました。

少しホッとしたところに、往診の先生が来て下さいました。

先生は、患者さんに呼びかけても反応がないので、腕をつねって反応を見られました。
しかし、反応が薄く、一番意識レベルが低い300という状態(※)だと言われました。
脳梗塞再発の疑いで救急搬送になりました。

救急搬送されてホッとしました。
院長に状況を報告するように言われていたので、簡単にメールで報告を済ませました。

すると院長からもう少し詳しい報告を求められましたが、自分が混乱し、判断できなかったことを責められていると感じました。

既往歴から脳梗塞の再発の可能性や、意識障害が起きている可能性について考えられなかったことを情けなく感じていましたし、救急搬送されて問題が解決したので、何をどう言われているのかよくわかりませんでした。

わたしは、自分に自信の持てないことが多すぎて、誰かに頼ったり助けて欲しいというのが苦手です。
だからチームで動いているという意識が薄く、治療院や周りのスタッフとうまくコミュニケーションを取るのも得意ではありません。

が、今回は院長だけでなく、往診の先生、ヘルパーの責任者、ケアマネさんも来てくださり、チームで働くということを少し学んだように思います。

また、自分の仕事が、患者さんの命を支える一つの力なのだとしみじみと実感することが出来ました。
出来たら、この患者さんが、もう一度在宅復帰が出来ることをお祈りしています。そして、今度こそは、自覚的にチームの一員として関わっていけたらと思います。

(※)3-3-9度方式という指標
JCS(ジャパン・コーマ・スケール)|意識障害患者の意識レベルの評価指標|看護roo![カンゴルー]
https://www.kango-roo.com/sn/k/view/3082

——————————(スタッフによる報告 ここまで)

いろいろ言っても、愛を基本に仕事するのが一番大切なんじゃないかとしみじみ思う今日この頃です。(田中)

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