本物の仕事を目指して

今年もいっぱいありがとうございました。

勉強はなかなか遅々としてすすんでいませんが、それでも、身体の元気を手助けするのに、鍼灸治療が有効なものだと確信を深めるくらいにはなりつつあります。お正月休みに読書が進むと良いのですが…

コロナ禍で仕事が減ったことで、以前よりのんびりと仕事ができるようになりました。次の仕事を時間の余裕をもって入れるようにできるようになったからです。
仕事が減っても終わる時間は変わりませんが、おかげで少し腕が上がったように思います。

私のマッサージは、筋肉を揉み解すというより、肥厚してねじれた筋膜を正常に近づけるというイメージで取り組んでいますが、そのために優しい、皮膚を探っただけで、そのまま治療が完了してしまうという事をなんどか経験することができました。
膝が痛くて歩けないという方が一回の施術でもう痛くないと言われたのには、こちらがびっくりしました。
もっともこの方の膝の痛みというのが、大きな器質的変化を伴っていなかったからなのですが。

そんなこんなで、ほんの少しの心の余裕が、状態観察の丹念さに結びつくことをしみじみ実感した一年となりました。

しかしながら、時間にゆとりを持つということが、実は新型コロナウイルス対策に一番必要なことの一つなのではないかと考えたりしています。
というのも、新型コロナウイルスの感染対策には、とにかく時間がかかるからです。
入室前後の手洗い、消毒、マスクの着用でのコミュニケーションの取りにくさ、検温など、ほんの少しの時間とはいえ、滞在時間が30分前後だとすると施術時間に食い込み、施術を圧迫してしまう時間なのです。

それで今まで決めていた施術時間をあまり気にかけないように、できるだけゆとりのある時間設定にすることに変えるようにしてきました。

様々都合で、どうしても時間の制約から自由になれない時も多くありますが、新型コロナウイルスの感染拡大そのものが、隣町に行くように飛行機で世界中を移動したり、日本中を移動してたりしたためにこんなに一気に世界中に感染が拡大したのです。
わたしは、この事態を自然の摂理に反した人間への地球からの警告ではないかと受け止めているので、風を感じ空を見上げて、道端の花々を愛でながら、訪問の仕事を楽しむように気持ちを大きく切り替えるよう心がけています。

また、新型コロナウイルス感染拡大は、医療のあり方も大きく変え、それはもう元には戻ることはないのかと思います。
自分にとって必要かどうかより、言われるがままに、あるいは「得」な感じがするというような身体が必要としていない医療は、次々と後回しにされていきました。
私たち訪問マッサージもあってもなくてもいいけどというような仕事は次々とお断りをうけました。中には断るチャンスを探していたところにお断りのチャンスが来たというようなこともあったように思います。
全ての医療業界がこの洗礼を受け、コロナウイルス対策以外の医療費は大きく削減されたされたのではないかと思います。これはとてもいいことではないかと思いますが。

コロナウイルスの感染拡大を機に、効率優先で置き忘れてきた心を中心軸に代え、本物の医療として残っていく仕事を追求してゆかねばと考えながらの一年となりました。

来年からも、この洗礼に耐えうる本物の仕事を提供を追求していきたいと思っています。
どうぞよろしくお願い致します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です