拘縮予防具のご紹介

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あまりの被害の大きさに言葉もありませんが、先日の大雨で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

輝く太陽や穏やに吹く風が愛おしく、毎日同じように来る日常が素晴らしいのだと思い知らされました。

さて、今回は施設に入所されている患者さんの体の拘縮予防具のご紹介です。これは施設職員さんの手作りだそうです。

この方には、自分で出来る動作がなくなっていく中で、せめて自分の手でものが食べられたり、うまく使える動作が増えて欲しいというご家族のご希望により訪問させていただくようになりました。

脳梗塞による不全麻痺(全く動かないことはない状態)の後、本人の気持ちを無視したと思われるリハビリの中で、動いていた方の手まで動かなくなっていったそうです。
そういう経緯の中でご家族がなんとか使える方の手だけでも使って暮らして欲しいと願われていました。

うまく身体を使うことが出来なくなってしまった身体は全身の関節が硬くなり、筋萎縮も進んでいました。
少しでも無理に伸ばしたり曲げたりをすると、筋萎縮も著しいため、関節可動域の拡大は、即靭帯のゆるみになり、その結果、身体の防御本能から、さらにまた筋緊張が増してしまうということになっていました。

こうなると、その日に結果を出すことより、長い時間をかけて自然に伸びていくような取り組みが大切になってきます。

積極的な関節可動域の拡大を目的とした運動よりも、筋萎縮の改善や生活での変化をもたらし、使える身体に変えていくことで全身の関節拘縮を改善していく方法です。

手を使って欲しいというようなはっきりとした目標があると、マイナス面より、つい結果を出すことを優先しがちですが、ご家族が大変理解が深く、手が使えるようになって欲しいという希望はありつつも、お母さんの気持ちを一番にとお考えの方でしたので、出来る限りゆっくり患者さん本人に意思・意欲を大切に関わらせていただくことができてきたように思います。

そして少しずつ、身体が動く部分も増え、少しずつ関係性もよくなってきてるかなと思えるのですが、こんなによくなりましたよと報告するほどには大きな変化もなく、やはり、あと少し生活に結びつくなにかが欲しいなぁと思いながら訪問を続けてきています。

そんな中で、指が自然に伸びるようにと、なんと施設の職員さんが考えつかれた予防具です。

見た目も可愛く、矯正的な感じもなく、手にぴったりフィットした感じが最高です。

関節拘縮の予防具も私たちの施術と同じことです。強い力で関節を拡げるような矯正力の強いものは、その反動でどんどん関節拘縮を進ませてしまうのです。
ですから手袋の中にちぎったスポンジか入っているこれは、患者さんの手の力に負けながらも、その余裕を作る優れものに見えます。

ちなみに中に入っているのは台所用スポンジだそうです。軍手では手が荒れてしまったということでした。

愛ある作品にうっとりしました。心なしか指が伸びて楽そうです。

血行が悪くなると爪水虫になるのですが、それも治ってきて、喜んでいるところにこの予防具の登場!
これからも焦らずあきらめず施術を続けていきたいと思います。

写真は爪水虫が取れて、きれいな爪が伸びてきたところのものです。

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