前章・辻村先生の鍼治療

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先日のNHKのためしてガッテンは、鍼治療についての放送だったようです。
私は見逃してしまったのですが。

「筋膜についてしていたね。いつも(わたしから)聞いてるから復習みたいに見たよ。驚きもなく、あーそうかって感じだったよ。」

とか

「鍼治療で逆子が治っていったのでびっくり!やっぱり鍼ってすごいんですね」

など番組をみた患者さんが、感想を言って下さいました。

でもわたしの鍼の先生の辻村先生は、その中の鍼のやり方を心良く思わなかったようで

「あんなにたくさん刺激しなくても身体は少しの手助けで不思議なほどに働くようになる。鍼治療の真髄が伝わらない」
と不満そうでした。

そうは言っても、私はテレビを見ていませんが、辻村先生と出会うまでは、「鍼の響き」こそが鍼治療の真髄であると思っていましたから、テレビでそれを取り上げるのはうなずけます。

「鍼の響き」とは、鍼を刺した時に、神経に沿ってビーンと挿入部位から他に広がっていく感覚のことです(多分)。
これこそが、鍼とマッサージを分ける、マッサージには真似のできない鍼治療の神秘だと私は考えてきたので――つまりそういう治療を受けたり見たりしてきたので、辻村先生の不満に対して、それは仕方ないんじゃいと思うのですが、その一方で辻村先生の言いたいこともよくわかるのです。

なぜなら、辻村先生の鍼を初めて受けた時に、ほんの1ミリくらいの深さにちょんちょんと入れていくだけの鍼で、全く響かせることなく、鍼の痛みもほとんど感じることもなかったのです。

とても意外で、
「初めての治療だから、軽くしてるのかしら?」
など心の中で思っている間に、まるで催眠術にかかったように、瞼が重くなり、身体中が脱力していくのが自分でもわかりました。

そして、治療が終わった後では、使いすぎで悲鳴をあげていた身体の痛みは消え去っていたのです。

「鍼の響き」をマッサージで出せないものか、深く先鋭な刺激なら鍼のような効果を出せるのか、鍼はどこに向けて刺激をしているのか、筋肉か、神経の近くに到達させるのか、マッサージは明らかに筋肉の中まで指を入れているのに、何が違うのか、私の中でずっと疑問だった数々は、辻村先生の治療を受けるようになり、解けていきました。

歯の治療、耳や目など深いところのリンパの流れを良くしたり、知覚神経に働きかける治療では、深い鍼をされることはあっても、「筋膜のよじれ」の修復は皮膚表面の軽い刺激で充分であり、この皮膚表面の筋膜への働きかけはマッサージでも近い効果を出すことのできる刺激だとわかるようになってきたのです。

それでも知覚神経に働きかけ、経絡の流れの中で治療をされる辻村先生の鍼と、筋肉の動きや働きを考えながら症状の改善を計る私のマッサージでは、全体のバランスの取り方や刺激の与え方が違うことや、何より私の未熟な部分が大きすぎて、同じような効果を出すにはまだまだです。

それでも、私の施術は、以前より全体のバランス、自然治癒力の働きを向上させることを考えられるようになった分、施術後の患者さんの身体の状態が長く保てるようになったように思います。

そして、ありがたいことに辻村先生もまた、私のマッサージを受けるようになり、(なぜかはよくわかりませんが)より効果の高い結果を出せるようになったと言って下さっています。

そこで、この2人の施術の流れや考えを発信していければ、この治療に興味を持ち参加してくださる鍼師の誰かと出会えるのではないかと考えました。

この大きな理由は、辻村先生は6回目の歳男を迎えて、引退を考える歳が近づいているので鍼の経験を伝えられたらという考えをお持ちであること、また自分自身の鍼治療をしてもらいたいというお気持ちがあるからです。
私自身もまた、この鍼の調整がなくなると困るので、ぜひご縁探しに協力したいと思っています。

施術しながらいろいろな話を聞いたりするのですが、私の頭が未熟でわからないことも多く、全てを発信するには理解が追いついていませんが、文章にするために勉強もするだろうという期待も込めて、辻村先生の鍼治療について、不定期になるとは思いますが、報告していこうと思っております。

我こそはというお気持ちがある方はいつでも連絡お待ちしております。ご質問ご意見もいつでもお待ちしております。
どうぞよろしくお願い致します。

すっかり春めいてきた京都です。心も軽やかに春らしく生きたいですわ。

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