他動運動のやり方と寝返り介助について実技の練習

今週は、入院されていた患者さんが何人か退院して来て下さいました。
もう在宅復帰は無理かと思っていた「ばあちゃん」も元気に帰って来てくださいました😍

春が近づいているのでインフルエンザもそろそろ収まりを見せているように思います。代わりに黄砂が襲い始めました😭

昨日の夜は、スタッフミーティングでした。
他動運動のやり方と寝返り介助について実技の練習をしました。

今までも何度も練習をしてきた基本動作ですが、新人スタッフがなかなかうまく出来ていないようなのでみんなで復習をしました。

最近わかってきたことは、健常な人に対してはうまく出来るのですが、障害のある身体となると相手の状態に合わせられなくなるようです。

それで、うまくいかない患者さんの身体になりきって(手足の状態を真似して)交代で介助や他動運動をするようにしました。

膝を内転して(両方のつま先かつく位置)膝にロックをかけた状態の下肢を他動的に曲げたり伸ばしたりする方法を練習しました。

膝にロックがかかっていても、膝裏から適切な方向に押せば、簡単に曲がるものです。膝カックンの原理を使うわけです。そうして、関節の動きを誘導していくと筋肉もほぐれるので、治療としてはとても大切な事なのです。

しかしやはり新人スタッフは、関節の動かす方向や、力のかけ方、引っ張る位置などがうまくいかないようでした。

私としては、わかっているだろうの前提で説明しているつもりが説明になっていなかったことを反省しました。

また動かす側だけでなく、
患者さんの中で起こっていることが理解できていないと、
患者さんになりきることは出来ないので、患者さんの理解を深めるにも大切なことなのです。

治療成果がうまく出ない時、歳だからとか、中枢性の疾患だからとか、患者さんの中に理由を見つけて、漫然とルーティンに施術しないように気をつけています。

同じようにスタッフがうまく成果を出せない時、一から考え直すことの大切さを改めて感じました。

また、スタッフにとっても、ほんの小さなことですが、大きなヒントを得てくれたようでみんながいい笑顔で帰ってくれ嬉しい夜となりました。

建仁寺で特別展のポスター。中には入らなかったけど、ポスターだけでも綺麗だなあと思って帰ってきました。こういう時は京都のすごさを改めて感じます。

チームケアについて

金曜日の夜は治療院のミーティングです。

今週に起きた特別な出来事の対応について話し合いました。

特別な出来事とは、うちのスタッフが患者さん宅に訪問した時に、患者さんが脳梗塞で意識消失された状態にあったのです。

そのスタッフは、呼びかけに応じず反応のない患者さんをみて、明らかに異常事態が起きているとはわかったものの、どう対応してよいか分からず、私のところに連絡をしてきました。

電話での報告では意識消失されているのか、ただぼんやりされているのか判断できませんでした。
主治医の往診を依頼するのか、救急搬送の連絡をするのか迷いましたが、ケアマネさんとも連絡をとり、脳梗塞の可能性があるかも、ということで主治医の早急な往診を依頼しました。

そして、医師の往診の結果、痛みさえ感じないレベルの意識消失という診断を受け、救急搬送になりました。橋という神経の束が通っている部分に梗塞が起きていたということでした。

うちのスタッフが異変に気付き往診に繋げることができホッとしました。

しかし後から思い返すと、反省点や次に繋げて行かなければいけない大切なことがたくさんあります。

しかし、このスタッフは、その場で一人で判断できなかったことに対する悔しさと、救急搬送できたという安堵の気持ちで、いっぱいになっているように見えました。

経験がないとすぐに分からなくても仕方ありませんし、そのために私たちはチームで仕事をしているのです。また自分の経験を治療院のみんなに伝えることも何より大切な仕事です。

私たちの仕事は、お決まりのマッサージをすればいいという仕事ではありません。多職種連携を含め、チームで仕事をするという気持ちを持つことが、患者さんを適切にサポートする上で、とても大切なことなのです。

このスタッフは、普段から、何事も自分一人で解決し、自分の中で終わらせてしまう傾向にあります。今回のように、多くの連携の上で適切な対応が出来たにもかかわらず、チームのありがたさより、自分がすぐに対応出来なかった未熟さについての言葉しか出て来ませんでした。

それでは、チームケアは出来ません。
自分の力を過信する、言葉は少しきつい表現になりますが傲慢な考えが根底にあるように思います。私たちスタッフは患者さんの命に関わる仕事のチームに入れてもらっているのです。関わらせてくれているチームの人たちへの感謝や信頼、また未熟な自分を受け入れてくれている患者さんへの感謝をもって仕事に当たれば、自分の未熟さに対する嫌悪より、喜びの気持ちが大きくなるのではないかと思います。

昨日の話し合いで、私の怒りが大爆発したのはここだけの秘密です🤫

話し合いは、深夜まで続きました。
疲れて眠いだろうに嫌がらず付き合ってくれたスタッフには、本当に感謝です。

その上に帰り際に、一人のスタッフが、

「院長は、スーパーサイヤ人みたいやな。大変なことが起きる毎に倒れずに、前より強くなる。すごいな」

と言ってくれました。

スーパーサイヤ人とは、ドラゴンボールの主人公一族のことで、自分より強い相手と闘う毎に強くなる、闘うために生まれてきた種族のことです。

優しい言葉が身に染みて本当に幸せな気持ちになりました。
そうです。在宅も治療院も一人では出来ないことをチームだから出来ることがあるのです。

周りに支えてくれる人たちがいるから仕事が出来ていることを忘れず、感謝の気持ちで明日からも頑張ろうと思います。

どうぞよろしくお願い致します。

▼The Rose – Bette Midler (歌詞字幕)English & Japanese Lyrics
スタッフにプレゼントしたいと昨日この歌を聴いていました。ええ歌です。
https://youtu.be/CB4EgdpYlnk

スタッフミーティング

金曜日はスタッフミーティングの日です。

一週間のカルテ整理と来週の予定の調整が主な内容です。あとはうまくいかないケースの話や小さな独裁者(私)の話なわけです😩

本当は患者さんのために独裁者はいてはいけないし、何を言われようとなんとかしたい気持ちでいっぱいになって患者さんの状況を訴えて私を困らせて欲しいです。

で、昨夜はうまくいかないケースについて話をしましたが、担当者の中で何が問題で何がマッサージ師の仕事なのかが整理できてないように思いました。そこで今日は訪問マッサージのプランのたて方について書こうと思います。

 

四年前から訪問している82歳の女性。

内科疾患による長期入院による廃用性筋力低下、関節拘縮、下肢の浮腫を改善してほしい。また室内歩行の安定という依頼理由で訪問開始。

廃用性筋力低下は退院により、在宅生活を再開し活動量が増えれば自ずから改善して行くことが多いのですが、高齢者や他に疾患を抱えている場合、自力では改善しきれない関節拘縮や機能低下があるため、入院前と同じに戻るのが難しい方が多いのが現状です。

そういう時、関節の状態を整えることで大きな改善をみることがあります。この方もそのうちの一人で、訪問開始時より、随分動作の安定性が出て、またそれに伴い下肢の浮腫も消失していただけた方でした。

改善後も、脳梗塞の後遺症、肥満、変形性腰椎症による下肢体幹機能低下、関節痛などの不安定要素を抱えておられたこと、ご本人が楽しみに待って下さっていたこともあり、室外歩行練習と組み合わせて訪問を継続していました。

そして、昨夜の話し合いでは、その患者様の円背の進行が気になると担当者から話がありました。

同じような暮らしをしていても、加齢による筋力低下は日々襲ってきます。高齢者や障害者の場合、現状の治療で機能を維持すること自体が目的の仕事も多くあります。
しかし、医療保険を使って訪問している以上、仕方ないでは済まされないと考えています。対策を考え、進行を極力緩やかなものにしなければいけません。

まず、円背の進行により今後どのような事が予想されるか考えてみます。

円背の進行自体が、下肢・体幹の筋肉低下の現れであり、今後は腰痛、膝関節痛の悪化→歩行時の痛みの増強→さらなる筋力低下→転倒・ADLの低下、他にも、肩関節の可動域の減少→痛みの出現、腰椎圧迫骨折、誤嚥性肺炎と様々なことが予想されます。

状況を悪化させないように食い止めることが何より大切で、日常生活を支える機能が一つ綻びると後は雪崩のようにガタガタと崩れてしまいます。

では、生活も施術も大きく変わったことはないのに、円背を進行させる筋力低下をきたす時どうすればいいでしょうか?

まず、今までの治療の見直しです。していても食い止められないなら、同じことをしていてはいけません。

漫然と全身治療をしてこなかったか、ご本人の訴え(腰、肩の疲労の軽減)を重視するあまり、全体のバランスを欠く治療をしてこなかったかを反省する必要があるでしょう。

下肢体幹の筋肉が活性化するよう、あるいは使いやすくなるよう、ストレッチとマッサージを今まで以上に丁寧に施すことが必要ではないかと思います。

それから、室外歩行時に、単なる散歩になっていなかったか、足りない筋力、バランス力を補う筋トレを組み合わせながら行えたか、あるいは歩容をチェックしながら進めてこれたか?

これはとても大切なことです。私たちマッサージ師はレントゲンや検査で評価することはできません。そのかわり視診・触診する力を持つことで的確な治療を可能にしていくからです。

またご本人やご家族に現状を説明し、今後起きるかもしれないことについて理解を求め、毎日の生活の中にトレーニング的要素を取り入れていただくことも必要でしょう。

 

今はまだ生活上の大きな変化が起きていません。今回の話し合いで、担当者が新たな気持ちで、日々の施術にのぞみ、予想されるどんな変化も起こさせないよう頑張ってくれることを願います。

私たち在宅医療に関わる人間は、ともすれば自分の技術の足りなさや怠慢を患者様のせいで、仕方のないことにしてしまいそうになります。しかし、誠実に向き合うことで、出来ることは考える以上にあると私は考えています。
寝たきりは口で言うよりずっと辛くて悲しいことです。私たちマッサージ師の訪問がそのような状況を遠ざける一因になれるよう日々誠実に仕事をしていきたいと考えています。

専門用語もある長文を読んでくださりありがとうございます。

雪が降る日もあるけど歩みを止めずがんばりたいなぁ。