眼球フェチのプロフェショナルなメガネ屋さん

今日は、齢を重ねたために近くが見えなくなる眼(つまりいわゆるところの老眼)のために眼鏡を作りにメガネ屋さんに行ってきました。

少し前に、患者さんが、
「眼球フェチでリーズナブルなお値段な」メガネ屋さんで、いつも眼鏡を作っていると話して下さいました。

その店のご主人は、眼の構造から語り始め、年齢やその形などの話を始めると止まらないと言うのです。

筋肉フェチの私としては、眼球フェチという響きだけで興味津々。既製の老眼鏡での眼精疲労が響いてきていたところなので、時間ができれば行きたいと考えていたのです。

ウワサに聞いた「眼球フェチ」の店主は、まず近眼というのを悪いことのようにとらえること自体がよくない。
眼球というのは、黒眼につくレンズを周りの筋肉が、そのレンズの厚さを調整していて、単に使いすぎたために、筋肉である白眼部分が肥厚し、眼球自体が肥大してしまう結果であり、悪いことのように受け止めるのは違うと話を始めて下さいました。

眼球は、10円硬貨大の径が正常な大きさなのだけれど、筋肉が引っ張りすぎて五百円硬貨大にまで肥大することで、大きくなった分が、レンズの像を結ぶ位置をずれさせてしまうと説明をして下さいました(私の理解の及ぶ範囲が正しければです)。

ただ、使いすぎ、引っ張りすぎた状態なので、眼にあった眼鏡をかけることで、白眼である筋肉を助けることができ、結果的に眼球の大きさを正常な大きさに近づけることができると言います(眼の状態でそう簡単ではないとはおっしゃっていましたが)。

また、老眼による状態は、筋肉が老化により弾力性を失い調整能力が落ちてしまった状態なのだそうです。
通常は、40歳くらいに、プラス1から始まり、70歳にはブラス3になると言われていました。

このプラス1というのは、1足すことで、10円硬貨の正常な大きさの位置で像を結ぶことができるという意味だそうです。
ですから、近眼の場合は、大きくなりすぎた眼球の結ぶ像の位置からマイナスしていく数字で正常な位置を表すのだそうです。
そして、老眼もまた、眼鏡で筋肉を助けることにより、疲労を軽減し、より若い状態を長く維持することができるとおっしゃっていました。

私は老眼だけでなく、近視と乱視も持っていたのです。乱視は、よく眼鏡検査にある放射状の線が濃い線と薄い線に見えるのが、これが乱視によるものだということでした(私は今回まで自分が乱視ということを知りませんでした)。そして、遠近の度を入れない、乱視を矯正するレンズをいれただけで、小さな字もよく見えたのでとても驚きました。

乱視というのは、水晶体が歪んだ状態にある時に生じるらしいのですが、それは生まれつきのものだということでした。

10代から20代には近視のために眼鏡を必要としてきましたが、乱視があることも知らず、このように詳しく説明をしてもらったのも初めてでした。

少しの近視と乱視、それから老眼のある私は、眼精疲労を助け、紫外線から眼球を守るために、いつも眼鏡をかけて生活することを勧められました。

その提案に従い、遠中(遠近ではなく、近場は困らない程度の度にする)両用眼鏡を購入することにしました。

最後に、仮レンズで店内を歩いてみるように言われました。
近視、乱視、老眼すべてあるにもかかわらずなんとか見ていたぼんやりの世界に慣れていた私の眼は、矯正レンズで世界を見たとき、床が盛り上がり、少し離れたところにある棚は長方形でなく、跳び箱のように台形に見えました。

それは、眼鏡が合わないからではなく、長年見えないことに慣れた眼が見せている「錯覚」でしばらくすると慣れていくのだそうです。

また、レンズを次々と変えながら見え方を検査している時に、私は見えていることを見えたままに言葉にしていたのですが、見えないことが続くと感じる力を脳が失ってしまうこともよくあるそうで、私は眼の感じ方が敏感だと言って下さいました。そのため、眼の錯覚がなくなるのも速いのではないかとも言って下さいました。

眼の感じ方に敏感とか鈍感というのがあるというのが、この日一番の驚きでした。ワガママな私は自分の感じにいつも素直なのかなと思い、これが私を私たらしめている大きな要素だという気もしますが、何はともあれ、眼についてこんなに詳しくなれるなんて! ウワサどうりのプロフェッショナルなメガネ屋さんでした。

10日後に出来てくる眼鏡を楽しみにしています。

これは小出光学という京都のメガネ屋さんに行ってきた話です。

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